日本商工会議所青年部 第39回全国会長研修会 山紫水明の地 茨城つちうら会議記念誌
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77日本商工会議所青年部 第39回 全国会長研修会  日本商工会議所青年部「第39回全国会長研修会 山紫水明の地 茨城つちうら会議」の開催にあたり、ご挨拶を申しあげます。 ワクチン接種効果と国民の感染防止への努力により、新型コロナ感染は落ち着いた状況が継続し、「感染防止と社会経済活動を高次元で両立」する新たなステージに入りました。第6波に備えつつ、ワクチン接種証明等を活用した活動回復、中小企業のコロナ禍からの再起やビジネスモデルの転換に向け、各種支援策の継続・拡充が極めて重要です。 コロナ禍は、様々な社会経済課題を明らかにしました。それらの課題解決に向け、3点に取り組むことが求められます。 第1に、コロナ禍は人々の価値観・生活様式を変えました。中小企業はこれらの環境変化に即応するため、持ち前の「自己変革能力」を発揮し、デジタル化による生産性向上や事業再構築等を通じた付加価値創出などへの対応が求められます。政府は様々な支援メニューを用意し、商工会議所も「パートナーシップ構築宣言」の普及を後押ししています。青年部の皆様もパートナーシップ構築宣言の趣旨に賛同していただきたいと思います。 第2に、コロナ禍は過度な大都市集中リスクを明確化しました。働き方改革やテレワークで地方分散の機運が高まる中、農林水産業のスマート化、若者の活躍による地域の魅力の磨き上げ、将来復活するインバウンド需要取り込みなど「地方創生の深化」に取り組む必要があります。 第3に、パンデミックや大規模自然災害など不確実な将来に備えるため、国全体としてのレジリエンス、すなわち「戦略的ゆとり」の確保が求められます。国民の命と生活を守るためには強く豊かな国でなければならず、新しい資本主義によりわが国経済を成長させるとともに、危機対応できる医療体制、国産ワクチン開発、経済安全保障などが重要です。 これら山積する課題解決、日本経済再生と地方創生を実現する原動力となるのは、我々民間企業に他なりません。このたび、土浦の地において、次代の地域のリーダーとして活躍する全国各地の青年部会長、次年度会長、熱意ある会員、そして青年部活動を支える事務局など青年部関係者がリアルとオンラインを融合して一堂に会し、資質向上と研鑽を図るとともに、中小企業や地域経済の活力強化に向けて議論を重ねることは、大変意義深いことと存じます。 青年経済人である皆様一人ひとりが、地域の発展を担う責任世代としての役割を再認識するとともに、415単会、約33,000名の日本商工会議所青年部の力と情熱を結集し、革新的な発想と迅速かつ大胆な行動力を発揮することで、わが国が抱える課題解決の原動力となることを心から期待しております。 日本商工会議所は、全国の515商工会議所ならびに青年部の皆様との連携を一層強固なものとし、地域そして日本の未来を切り拓いていく活動に全力で取り組みます。今後とも、青年部の皆様のより一層のご活躍を、よろしくお願いします。 結びに、本研修会が、次代に繋がる大きな成果となって実を結ぶことを祈念するとともに、本研修会の主管の土浦商工会議所青年部、副主管の茨城県商工会議所青年部連合会をはじめ、関係各位に心からお礼を申しあげ、私の挨拶といたします。日本商工会議所会 頭三村 明夫ご挨拶

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